巨人とおむつ

日経電子版を読んでいたら、「紙おむつの巨人ニーズ漏らさず」というタイトルが目を引いた。巨人は、昨年優勝、今年も優勝候補筆頭と快進撃である。週刊誌等を読むと、自前の選手育成が功を奏しているらしい。ひところは、他チームの4番バッターを金にあかせて引っ張ってきて、しかも結果はふるわずと、情けない限りであった。しかし、読売の元敏腕記者清武が球団社長となってからは、一種経営革命が起きたらしい。

「紙おむつの巨人」というのは、なんだかおかしな表現であるが、経営革新の結果、観客のニーズをもらさない万全のシステムでも開発しているのかと思ったのである。クリックしてああなんだ。おむつ業界の話なのだ。当たり前といえば当たり前か。

紙おむつ界の巨人とは、ユニチャームのこと、「子ども用紙おむつや生理用品など10の分野でシェア1位の座を固め、(中略)世界初の商品を次々と送り出し、巧みな販売戦略で眠るニーズを掘り起こす同社の進化は、危機感が高まるほどに加速する」のだそうだ。結構なことだ。その経営の秘密は何かと、関心のある向きはどうぞ日経をご覧戴きたい。

私の関心は、もっぱら紙おむつをつけた巨人軍の方である。原監督が率先垂範するのだろうか。トイレに行く暇を惜しんで采配をふるう、おむつの監督。おむつをおつむにつけたら、これは立派なタリラリランなのだが。そこまで原はやってくれるだろうか。やってほしい。熱望する。それでこそペナントレースが面白いのである。いまやプロ野球の人気は凋落著しい。自前の選手育成という正攻法の盛り上げも結構であるが、ここは一つ、恥を恥と思わぬ心意気がほしい。そう思うのは、私だけだろうか。