バレエの「魔力」(2)

ザハロワさまを知ったのは、鈴木晶氏のブログ*1を見てからです。そもそもバレエを見始めのころは、鈴木氏のバレエ入門書「バレエの魔力」に大いに助けられました。
氏が、この本を書いたのは、『「おじさんたちにバレエを見てもらいたい」という切なる願いから』なのだそうです。食わず嫌いのおじさんたちに、バレエを是非見に行ってもらい、その魔力のとりこになってもらいたい。なぜなら、バレエは、おじさんたちを日常生活からかけ離れた別世界に連れて行ってくれるからなのです。「バレリーナとは、女神がこの世に降臨したような存在」で、「日常を忘れさせてくれ、桃源郷にさそってくれる」存在なのです。

「おばさん」は、気にかけなくともいい。なぜなら、『おばさんたちはもうしっかりバレエの『蜜の味」を味わっていて、いまをときめく熊川哲也を見るためにヨーロッパまででかけたりしている』のです。

まったくその通りなのです。「おばさん」たちに、この世の楽しみを独占させて、もくもくと馬車馬のごとく働くのは、もうよそうではありませんか。世の「おじさん」たちが、「おばさん」たちの半分くらいバレエの、いやオペラでも芝居でもなんでも、そういった楽しみに目覚めてくれれば、不景気も吹き飛び、日本経済は、あらたな飛躍をとげるはずなのです。

バレエから日本経済の未来へと、随分と飛躍というか、大法螺吹いた感がありますが、その論証については、後日あらためてということで。