雨の日で土曜日は

雨の日は、それだけで憂鬱なものだ。そしてそれが月曜となれば、なおさらだ。憂鬱の2層倍である。今日はしかし、月曜ではない。花の土曜日だ。お休みであり、朝から寝坊である。昨夜調子に乗っていささか飲みすぎたようだが、目覚めはさほど悪く無い。しかし、窓が暗い。もう12月で、寝室は北向きなのであるから、晴天の日でも、カーテン越しに見る窓はさほど明るいとは言えず、カーテンをあけてみて初めて快晴とわかったりする。しかし、今朝のはやはり違う。開けてみれば、結露のため外はぼんやりとしか見えないが、確かに空は曇っている。雨の音も、聞こえる。やれやれ。土曜なのだ。特にどこに行くあてもない。ないとはいえ、からっと晴れれば、心も晴れ晴れのはずである。むごい仕打ちだ。天には慈悲というものがないのか。私が何をやったというのだ。善良な一小市民である。悪いことは何もしていない。たぶん。昨夜、息子を怒鳴りつけたが、思春期にありがちな反抗的態度なので、下手に怒っては、父親としての威厳尊厳をかえって傷つけるということは、言われてみればその通りであるが、しかし、あまりの不遜さに怒ったのであるが、それを持って天がわざわざ罰を下すほどのことか?ひいきにしているネットショップの酒屋が、安いがうまいお値打ちというのでとりよせた1本1370円なりのボルドー赤ワインをいそいそとあけたらひどい味なのだ。こりゃまずいなあ、といったらまずけりゃ飲まなきゃいいじゃん、とは何事か。親をなんと心得るかと、大いに憤ったことを、責められる人がおります?一週間の、あまり激しいとはいえないものの、それなりのストレスをもたらす労働の後にやっときた休日だ。晴天にして頂戴よ、神様。とぼやきつつ、山野は遅い朝食をとりに食卓へとむかったのであった。(つづく)