フィギュアスケートはスポーツか

バンクーバーオリンピックの女子フィギュアスケートが始まった。今日のショートプログラムでは、浅田真央会心の演技で高得点を挙げたものの、韓国のキム・ヨナが過去最高点をあげて1位につけている。うれしいが残念である。両雄(?)が、ベストを尽くし、非常に高いレベルの演技を披露してくれたことは、大変うれしい。が、日本国民としては、当然ひいきの浅田真央が2位というのは、残念である。フリーでの大逆転を期待したい。真央ちゃんの方がかわいいし。

いやしくもスポーツなのであるから、採点に容姿は関係ないはずだという人がいる。しかし、スケーティング技術のみならず、振付の内容やパフォーマンス、さらに使う音楽の解釈が採点に加わるとなると、バレエのような身体芸術に近くなる。見るものの主観が大きくものをいう。トレーナーをはいて、化粧気のない顔で、髪振り乱して演技するのでは、どうみても印象が悪いから、みなさんきらびやかな衣装に身を包み、舞台映えがする化粧をきめて演技されるのである。これでスポーツかと不満をお持ちの方もいらっしゃるだろう。演技が主観的に評価されるスポーツは、大体そういったものだ。シンクロナイズドスイミングしかり、新体操しかり。

しかし、ここで落ち着いて考えてみよう。なぜ真剣勝負の場に、化粧をして望んではならないのか。南洋の島々の部族の方々、またアフリカの部族の方々は、顔にカラフルな彩色をほどこして、部族間の戦闘に向かうのではなかったか。フィギュアスケーターのコスチューム、化粧は、彼女たちの戦装束と言って何が悪いのか。美しく優雅に見える演技をささえているのは、戦士に要求されるのにも匹敵するような日々の鍛錬であるし、スケートリンクは彼女たちの戦場なのである。