どうも調子が

4月の終わりころからどうも調子がよろしくない。私生活の上で、いやな目に会うことが多い。自ら招いたこともあるのだが、それも、別に悪気があってというのではなく、知らず知らずのうちに他人に迷惑をかけていて、大いに叱責を受けたりするのだ。自業自得ともいえるが、それでも釈然としないのである。

体調の不良もある。季節の変わり目に決まって出てくるアレルギー性の鼻炎に加え、12時に寝ても、朝5時ころに目が覚めてしまうようになった。早起きを奇貨として、読書勉学に励んだらよさそうなものだが、頭がぼーとして、それどころではない。仕事の上でも、いまひとつぱっとしない。これはいい案だと思ってやってみたら、意外と不評であったり、あまり相手にされなかったり。

運のよくないときはこんなものなのだろう。いずれ風向きが変わってくる。そう思いたいところだが、めげる時はめげるのである。ウツ気味になる。自分などこの世にいても、なんの足しにもならないのではないかと思えてくる。ただ生きているだけ。ただ生きていることに、何の意味があるのか。

こういう時は、いっぱいひっかけて早めに寝るという手が、オーソドックスなのである。が、いっぱいでとどまることはないし、早めに寝ても、一層早めに目が覚めてしまって、またも不調の海におぼれるのである。どうしようもない。どうするか。

良寛さんの教えに従うのである。災難にあうときは、災難にあうのが良くて候なのだ。波に巻き込まれて溺れそうになったら、いたずらにもがくのをやめて、力を抜いて沈むにまかせるのがベストと聞いたことがある。一旦沈んでしまえば、力を抜いてさえいれば、後は浮かぶだけなのだ。災難に身を任せて、無抵抗にたゆたっていれば、少なくとも溺れ死なずにはすみそうである。