クリスマスカードの怪

今日は、クリスマスイブである。しかし、年々クリスマスの祝い方が衰退の一途をたどっているような気がする。なんとなく残念である。我が地元の駅も、クリスマスともなれば、駅前ロータリーの木々にイルミネーションの花が咲いていたものであるが、今年は何もない。飾りっけなし。我が家も、娘がトナカイさんとサンタさんの夜食にと、ミルクとクッキーを用意して眠りについたのも遠い昔、ツリーもなく、かろうじてケーキがあるだけのイブとなった。


さて、本題である。今日の昼、事務所にバングラデシュからクリスマスカードが何通か届いた。その中に不思議なものが一通混じっている。まず、封筒の中が空っぽだ。差出人を見ると、今年早々に退職した子会社の某氏である。が、肩書きは、在職中のままだ。さらに、不思議なことは、消印のついた切手が、日本のものであることだ。某氏は、勤務態度に問題があり、自主的に退職してくれたので、ほっとしたのであったが、退職までにはいろいろといきさつがあったようだ。何か恨みでもあって、このようないやがらせをしたのか。そもそも、これがいやがらせなのか?一体なんなのだこれは???


同僚とあれこれ話していたら、経理の女の子が、それは去年こちらが出したクリスマスカードの、封筒だけが、今回先方の出したクリスマスカードにまぎれこんで送られてきたのではないですか、という。なるほど。某氏は、差出人ではなく受け取り人なのか。よくよく見ると、某氏の名前の上にMr. がついている。差し出し人は普通、Mr. を自分にはつけない。だから肩書きも1年前のもので、切手は日本製なのだ。お嬢さん、あなたは鋭い。


それにしても、どうして紛れ込んだのか。バングラデシュでも、日本でも、郵便当局は、誰も気がつかなかったのだろうか。バングラデシュはともかくも、日本の郵便局が気がつかなかったというのでは、ますます民営化の行く末が心配になったのである。